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病理診断とは

自分の体調がすぐれない時、実際に病気にかかっているのか、それとも違うのかを判断するために「病理診断」を行うことがあります。病理診断とはなんなのか、いざという時に備えて知っておきましょう。

 

【病理診断とは?】

病理診断とは、臓器や皮膚、骨など、体のどこかに発生した病気の一部の組織(細胞の集まり)を取り、その組織を標本にして顕微鏡で観察・診断することをいいます。主治医ではなく病理診断専門の医師「病理医」が行います。体の外から見るだけでなく、細胞レベルで組織をじっくりと調べ、何が原因で異常が出ているのか知ることを目的とした、検査・診断方法です。

体から取り出した組織は、向こうが透けるほど薄く切ってガラスに貼り付け色をつけ、「プレパラート」というものを作ります。小学校の頃、理科の授業で使ったことがあるのではないでしょうか。
病理医はプレパラートを顕微鏡で見て組織の状態を確認し、診断を出します。

病理診断は実際の組織を見て診断するため「最終診断」とも呼ばれ、その結果を元に治療の方針が決定されます。
病理診断には主に四種類あり、状況によって使い分けられています。

 

【病理診断の種類】

 

①生検組織診断・細胞診

病気になっている部分又は異常・異常が疑われる部分から一部組織を取り、標本にして顕微鏡で診断を行います。ヘラや綿棒でこすりとったり、尿中の細胞を集めて採取したものを診断することを細胞診と呼びます。

例えば内視鏡による胃の検査中に異常が見つかった場合、小さなハサミを内視鏡に入れて、その部分の組織を採取します。胸にしこりがある場合は、しこりの組織を取ります。そうして取った組織や細胞で生検組織診断を行い、問題ないものなのか、炎症を起こしているのか、それともガンなのかを診断し、今後の治療方針を決めていくこととなります。

 

②手術摘出標本病理診断

内科や外科の医師が診断することは「臨床診断」といいます。わたしたちが普段接していている医師は臨床検査結果により診断をするため、臨床医とも呼ばれます。

手術摘出標本病理診断は、臨床診断を元に手術した組織や臓器を詳しく検査することを指します。例えばガンと診断されて切り取った臓器を見て、ガンの広がりや進行度、悪性度を判断したり、ガンをすべて取り除けたかどうかの確認などを行います。また、臨床診断が正しかったのかどうか、色々な臨床における検査を通して得られた結果で予想していた通りなのか確認します。

臨床診断で予想されていたよりも、実際は病状の進行が早かったりすることもあります。
この結果は臨床医に共有され、今後の治療方針の決、病状の進行予想に役立てられます。

 

③迅速診断

迅速診断とは手術中に行われるもので、その場で病理医が組織の状態を確認し、それに基づいて外科医が手術の方針を決定することをいいます。通常の生検組織診断は標本作製に時間がかかりますが、迅速診断の場合は特殊な方法で10~20分程度で標本にするため、すぐに状態を確認することができます。

どのような場合に用いるのかというと、例えばガンの可能性がかなり高いしこりが乳房にあるが、100%ガンであると言い切れない場合、手術を行った際に迅速診断によってしこりの正体を調べます。

その結果によって手術の方法が変更されることがあります。しこりが良性であればしこりのみを切除します。反対にしこりがガンであった場合は、乳房を切除する転移を調べるためにリンパ節の切除を行い同じように迅速診断を行う場合もあります。

 

④病理解剖

御遺族の承諾のもと、病死された方の御遺体を解剖するのが病理解剖です。生前の診断が正しかったのか、また、病気の進行具合や治療の効果の確認、死因の特定などを行います。

病理解剖の結果は1~数ヶ月で診断書としてまとめられ、主治医を通して結果を知ることができます。また、病理解剖の結果は今後の治療や医療の発展に役立てられます。

 

【病理診断を受ける機会は誰にでもある】

病理診断はこのように、「実際に病気が疑われる部分の組織を取って、顕微鏡を用いて診断する」ことを指すことがほとんどです。

例えば乳がんや甲状腺がんなどの疑いがあるケースでは細い針で細胞を採取し、病理診断を行っています。

体の一部を取る、というと怖いイメージが強いかもしれませんが、しっかりと自分の体を調べることで、効果的な治療を行うことができるのです。

病理診断のご依頼をお考えの方はぜひ一度、淀屋橋クアトロアールクリニックへご相談ください。

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