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乳癌の病理診断はどんなことを行うのか?乳癌の検査から病理診断までの流れをご紹介

今や日本人女性の11人に一人が乳癌に罹患すると言われている時代となり、芸能人や海外の著名人も自身の乳癌に対する情報を発信するのがとても一般的になりました。
他の癌に比べると死亡率は低い方とはいえ、他の場所への転移などを含めると予断を許さない状態が続いています。

乳癌の健診ではマンモグラフィーやエコーなどによる検査が定着していますが、乳癌の病理診断はどのような方法で行われているかご存知でしょうか。本記事では、乳癌の検査方法から病理診断について簡単にご紹介いたします。

 

■乳癌の検査方法

乳癌の病理診断の前に、まずは乳癌であるかどうかの検査を行わなければなりません。検査の結果、乳癌が疑われることになった際に、病理診断をする流れとなります。ここでは、乳癌の検査について次の3つをご紹介いたします。

 

・触診

実際に医師がしこりなどの異常がないかを触って診断する方法です。

 

・マンモグラフィー

乳房専用の機械で乳房を圧迫してつぶし、X線撮影を行い、石灰化の途中にある腫瘍を発見する方法です。
若い女性は特に乳腺と腫瘍の見分けがつきにくいので、診断材料としての確実性は受ける年齢によってバラつきがありますが、カテゴリー1から5に分けて腫瘍が悪性である確率を分類していきます。
カテゴリー3以上はマンモグラフィーよりも、より精密な検査をした方が診断の確率性が高まります。
わずかではありますがX線被ばくの危険性があり、妊娠中・授乳中は回避した方が良いとされています。

 

・エコー

マンモグラフィーに比べると石灰化している乳癌を確定する材料としては記録しにくいのがデメリットではありますが、被ばくの心配もなくリアルタイムに検査結果を待たずに自分の目で見ながら検査を受けることができます。
またマンモグラフィーのように乳房を圧迫することがないので痛みもほとんどなく、触診で明らかにわかるしこりなども存在してしなければ定期的に検査を受けるには、とても身近な乳癌の検査方法となっています、

以上が体の外側から検査する方法になります。上記の検査の結果、乳癌が疑われるようでしたら、病理診断を行います。

 

■乳癌の病理診断

検査によって乳癌が疑われた場合、患者様の細胞や組織を採取し、顕微鏡で癌の有無を確認しなければなりません。ここでは、乳癌の病理診断として細胞診断と組織診断についてご紹介いたします。

 

・細胞診断

乳腺からの分泌液や乳房の石灰化したしこりを注射針で吸引して、その細胞を病理診断する方法です。
乳腺や乳管、線葉や小葉に癌がある場合は細胞診断でも確認することができますが、万が一肺や骨、リンパなどへ転移していることがあると、そこまでの診断材料としては細胞診断では情報量が少ないため組織診断を行う必要性が出てきます。

 

・組織診断

局所麻酔を使用して、病変部位を切除し検査を行います。
細胞診断に比べると麻酔をしなければ行うことができない外科的手術を要する検査となるため、患者の体にかかる負担がかなり大きくなります。
マンモトームという太い注射針のような形状の針を病変部に刺して組織を採取する方法もありますが、こちらも局所麻酔が必要です。
縫合する必要はなく、1~2ヵ月ほどで自然に治癒していきます。

これらの方法で検査・病理診断し、複合的に情報を集め乳癌の範囲やステージなどを診断した上で、今後の治療方針に生かしていくことになります。

 

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